シアバター作りは、西アフリカでは伝統的に女性にのみ許された仕事であるため、女性が社会進出する機会の少ないマリにおいて、シアバターの仕事に従事することは女性の自立を促す機会となります。
「ユニオンカロジェ」では、希望する全ての女性が働く機会を得ることができます。組合に参加すると、徹底した技術指導、衛生教育を無料で学ぶことができ、住居や生活の手当を受けることができます。
シアバターの製造作業は、決して楽な仕事ではないけれども、女性達は明るく、誇りを持って働いています。貧困、女性差別の問題が残る農村地域において、女性がシアバターの仕事を通し、働くスキルを身につけ、現金収入を得ることは、生きる自信に繋がり、家庭や社会の中でも、生活力、地位向上の機会になっています。
マリ国政府と国連の支援によりによる「シアバターの開発による女性グループ支援プロジェクト」が母体。シアバターの品質、生産技術の向上、組織の強化、商品開発を目指し、女性達の生産者協同組合「ユニオンカロジェ」として2007 年に組織化され、現在ではマリ国内で8カ所の拠点で組織された生産者グループのセンターで、12000 名以上の女性達がカロジェに参加し、活動しています。
カロジェの生産者グループのセンターが管轄している農村部において、希望する全ての女性がカロジェで働くことができます。カロジェに参加すると、女性たちには五日間のプログラムが組まれ、住居、生活手当が保証された環境で、カロジェの指導員によってシアバターの実の拾い方から始まる徹底した技術教育、衛生教育が施され、カロジェの組織内で決められた一定額の給与を得ることができます。